書籍
柿渋の力(1997)
編集:京都府立山城郷土資料館
印刷:昭文社、発行:1997年4月26日(平成9年)
企画展資料「柿渋の力」=くらしと伝統工芸を支えた南山城の柿渋= (展示図録24)
〜本展示会では、京都府南山城地方の柿渋生産の様子を文献や生産用具で、また柿渋の利用方法についても具体的な資料によって紹介されています。多数の白黒の図や写真が掲載されており当時の様子がよく理解できる貴重な冊子だと思います。
甘柿・干し柿・柿渋(2009)
編集:京都府立山城郷土資料館、発行:京都府立山城郷土資料館
印刷:株式会社 昭文社、発行:2009年10月24日(平成21年)
特別展資料「甘柿・干し柿・柿渋」=南山城の柿栽培と柿渋文化= (展示図録30)
〜京都府南山城地方では、古くから柿が特産物の一つであったことに注目して、柿あれこれの話から加茂町の当尾の甘柿や宇治田原町の干し柿などの生産、および柿渋の生産や利用に関して具体的な資料をもとに紹介されています。多数のカラー写真による資料の説明が分かり易く貴重な冊子と思います。
柿渋クラフト(2000)
単行本: 191ページ;出版社: 木魂社 (2000/04);発売日: 2000/04
著者:寺田 昌道(てらだ まさみち)
古くから防水や防腐剤として利用されてきた柿渋は、同時に美しい色と重厚な質感を生み出す魅力的な染料でもある。失われつつある柿渋文化を再発見し、色材としての新しい可能性をさぐる。柿渋の文化や科学についても簡潔に適切に述べられているので、一般の多くの方々に分かりやすいと言える。柿渋クラフトの実践についても10例も紹介されており親しみやすい。
柿づくし(2016)
ー柿渋、干し柿、柿酢、柿ジャム、紅葉保存ー
著者: 濵崎貞弘 、発行日: 2016/07
出版:農山漁村文化協会( 農文協)、判型/頁数A5 96ページ
〜日本の主要柿産地である奈良県の試験場で勤務されていた著者が柿の効用と利用法について一般の人向けに分かり易く書かれた本である。のどや歯茎の調子をととのえ、ノロウイルスなどの撃退に役立つ奈良式柿渋を2週間で作るスピード製法をはじめ、料理のつまものに使える柿の紅葉の保存法や、失敗しない渋抜きのやり方、カビない干し柿、ハエやカビを出さない柿酢、渋くない柿ジャムの作り方までていねいに解説してある。身近な柿の加工、保存、調理がまるごとわかります。
柿渋とカキタンニン(2018)
発行日:2018年11月30日、発行:柿渋・カキタンニン研究会
けいはんな科学絵本 「柿渋とカキタンニン」
〜可愛いくカラフルなイラストを多数挿入して誰にでも親しみやすく、18ページの小冊子です。内容は科学的な読み物で、大学生や理系の大人の方にでも役立つと思います。環境問題から始まり、味の変遷やポリフェノールの進化、柿渋とカキタンニンの科学的な違い、科学的な特性、幅広い産業的利用の可能性などが分かり易く記述されています。「柿渋」を知らない一般市民の方々にぜひ読んでいただきたい一冊です。
柿渋読本(2018)
柿渋~ものと人間の文化史(2003)
出版社内容情報
染料・塗料をはじめ生活百般の必需品であった柿渋の伝承を記録し,文献資料をもとにその製造技術と利用の実態を明らかにして,忘れられた豊かな生活技術を見直す。
内容(「MARC」データベースより)
日本各地の伝承を記録し、伝統的柿渋製造技術とその利用の実態を明らかに。染料や塗料、医薬品や清澄剤などとして古くから生活必需品とされてきた柿渋をめぐる民俗を復元しつつ、自然素材を利用した生活文化の伝統を見直す。
雑誌 現代農業~アク・シブ・ヤニ(2014)
柿の民俗誌―柿と柿渋 (2004)
柿渋染めの和紙あそび(2014)
創作市場〈36〉柿渋に遊ぶ―太陽の染め織り(2005)
太陽の染め織り ナチュラルな素材として良さが見直される柿渋。布や糸に染める織る作家を中心に一閑帳や和紙造形も紹介。 知識の頁では柿渋研究家の今井敬潤氏が執筆。
目次:軽やかに柿渋を楽しむ人と作品伝統×モダンSTYLELIFE~柿渋と共に
ブランドとして柿渋の未来を紐解く海外アーティストの視点
柿渋×型染 (加賀城健)(2017)
無臭柿渋液を使って簡単に型染を楽しめる技法書。本来、強い臭いを放つ柿渋液から臭いの成分を抜き取った無臭柿渋液は家庭でも制作を楽しむことができる。同書で紹介する制作では、柿渋本来の茶色に加えて、弁柄、松煙、インド藍を加えた柿渋液も使って柿渋を多色の世界に広げる。型紙で糊置きをし、刷毛で染色をすれば、伝統的な染色を味わうことができる。
出版社からのコメント
加賀城健の染めもの指南帳第4弾。柿渋液で楽しむ麻と葉書の型染を誰でもが楽しめるように紹介した技法書。
総説:伝統的食品としてのカキ(1999)
総説:伝統的食品としてのカキ(柿)の多面的な利用に
関する調査研究
浦上財団研究報告書 Vol.7 (1999) 平成11年 pp1 〜17.
著者:平 智(山形大学農学部)
〜カキは古くから日本人に馴染みのある果実で身近かに栽植され
果実およびその他の部位が多様に利用されてきた。本研究はカキに関する全国規模の調査を1988年と1996年に実施しその調査結果をまとめたものである。まず在来種の分布と現状、加えて古来からの多面的な利用についてアンケートによる聞き取り調査をし、結果を詳細に整理、検討された、大変な力作である。利用の一つとして柿渋の記述がある。
総説:柿渋の研究 〜歴史と道具〜(1995)
編集・発行:名古屋造形芸術短期大学
監修:名古屋造形芸術短期大学柿渋研究会
発行日:1995年7月24日
製作: 三帰プリンティング株式会社
名古屋造形芸術短期大学特別研究「柿渋研究」報告1995 : pp 1 ~ 91.
第1章 「柿渋について」
第2章 「柿渋づくり調査」
第3章 「生活の中での柿渋利用調査」
第4章 「柿渋利用のいろいろ」
第5章 「名古屋石井染工所と伊勢型紙」
総説:柿渋利用文化の歴史と食品加工への導入 (2007)
総説:柿渋利用文化の歴史と食品加工への導入に関する基礎研究
財団法人アサヒビール学術振興財団研究紀要 pp87〜96. (2006) 平成18年
著者:平尾 和子(愛国学園短期大学)
〜渋柿の生産と利用について各種の古文書の文献調査を実施して、現在の渋柿の生産実態については全国農業協同組合連合から提供いただいた各種の資料の分析を行った。さらに、利用状況についてはアンケートと聞き取り調査などを行い、加えて、特許庁ホームページより柿渋に関する特許・実用新案公告等について調べ、解析した。最後に、食品に対する柿渋の添加効果を実際にパン、うどん、ケーキ、蒸しパンなどに市販の柿渋を加えて調理学的な研究を行い、考察した。
これらの技術が日本の伝承食文化になりうるかを色々な観点から検討されている。実用的な観点から柿渋を科学的に捉えられて調査・研究された秀れた大作です。
総説:果実の渋み成分、 特にカキタンニンの新たなる魅力 (2008)
総説:カキタンニン (III)
果実の渋み成分、特にカキタンニンの新たなる魅力を探る(2008)
日本食品保蔵科学会誌 第34巻第3号 pp161〜171.2008(平成20年)
著者:松尾 友明
〜柿の渋み成分とカキタンニンとは?、高分子と低中分子のタンニンの機能、生理機能を示す果実由来のタンニン、カキタンニンのゲル化と新規食品素材および化成品素材の開発、カキタンニンの生理活性を考えるときの問題点、カテキン類の過酸化水素の放出と生理作用、今後の展開について、理系の大学生、技術者や研究者向けに書かれてある。